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タイ山地部の環境に従った茶葉を提供するモンスーンティー。魅了。

午後、タイの山地部の森で採れる茶葉の旨味に、魅了された。 モンスーンティは落ち着いた店だ。 西洋人のオーナが話しかけてきて、店のこと、お茶のことを教えてくれた。 タイ北部の山岳部では、森の中から茶葉を採って食べるという伝統がある。 そこでは森林を伐採して、茶畑を作り、茶葉を育てる、という方法はとらない。 あくまでも、自然からの恵として、環境に従って森に育つ茶葉を採っているのだ。 環境に配慮した茶葉の生産を目指すオーナーは、そこに大きな感銘を受けたらしい。 それで、チェンマイの山地部の茶葉を、モンスーンティで提供しているのだ。 森の中からとられた茶葉のお茶は、香り高く正直驚いた。 ワイングラスで飲むのも、洗練。 オーナーとその友人は絵になりすぎている。 どう見ても、ワイン片手に語り合うムードだ。 すっかり魅了されて、お茶っぱも買った。 明日から仕事場にワイングラスを持っていって飲もうかなと本気で思っている。 <関連記事> ・ピーターコン祭り前。人徳者に備わる、龍神ナーガの力。 ・男性器と母胎をつなぐナーガ(蛇神)。~リンガとバライの象徴性~ ・黄金の山:プーカオ・トーンと、鬼が死体を食い漁るサケット寺。 ・立体化する「イサーン」の象徴性。 ・ルアンパバーン王家とカサックの人々 ~シェントン寺にて~   ...

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コンドミニアムのタンブン。平穏を込めて。

朝9時。 コンドミニアムでタンブン(積徳行)が行われた。 建物とその居住者に災厄なく、平穏な日々が続くように願いが込められる。 タイの伝統行事である。 たくさんの人がくるだろうと思って行ってみたが、居住者は3組くらい。 他は皆、コンドミニアムのオーナーの会社の人々だった。 無論、外国人は我々のみ。 僧侶の読経が響き渡った。 世俗側が読経するときは、僕もなるべく続いた。 こうしてタンブンをし、より気持ちよく住める。 本来は誰のものでもない土地。 その土地に住まわしてもらっているという、自然への感謝の気持ちを込めて、平穏無事を願ったのである。 <関連記事> ・アヌサワリー(ビクトリーモニュメント)の寺にてタンブン(徳を積む行い)をする ・タイでの誕生日。タンブン & パーティー。 ・狐信仰とピー信仰。”文化の翻訳”の難しさ。鎌倉・佐助稲荷で思う。 ・サラブリー県プラプッタバート寺の、華やかな花托鉢祭り。 ・ドナルド・キーン先生のご研究はチェンマイ大学生にも受け継がれているはず   ...

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友人の処女作をいただいた

友人からご著書をいただいた。 彼と僕は、同じ日にチェンマイ大学に入って仕事を始めた。 1年弱で一度、母校である大阪大学に戻ったが、任期を終えて今またチェンマイに戻ってきている。 かつてから、共にワイン部員だ。(部員数2人) そんな彼が博士論文を基にして書き上げた渾身の本。 彼にとっては処女作だ。 今日いただいたばかりなので、まだ読んではいないが、かつて発表は聞いたことがある。 一国史を超えた歴史像が、沖縄と台湾を生きた女性をもとにして、浮き彫りにされていた。 彼らしい「温かな血の通った歴史像だな」と思った。 僕は今、山地と低地、そしてその「はざま」に着目して研究を進めている。 彼もまた国家の「あいだ」に着目している。 ゆっくりと楽しみながら読み、勉強をさせてもらうこととしたい。 <関連記事> ・語学の勉強は、まずムードから。メーファー・ルアン大学。 ・尊敬する先生からのステキな贈り物。『日本文化の原型』。 ・狐信仰とピー信仰。”文化の翻訳”の難しさ。鎌倉・佐助稲荷で思う。 ・楽しみであり、寂しくもある。田辺繁治先生のご講演「私がみたチェンマイの50年」。 ・ドナルド・キーン先生のご研究はチェンマイ大学生にも受け継がれているはず   ...

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先生からのご指導。

論文指導していただいている先生が、チェンマイに短期間ながらいらっしゃっている。 先日も多くのアドバイスをいただいた。 で、今日も日中、少しお時間いただいて、ご教示いただいた。 モヤモヤした部分をクリアに導いてくださる先生に、いつも感謝の気持ちでいっぱいである。 先生はチェンマイから東京へ今日お帰りになるとのこと。 次にお会いできるのは、僕が日本へ帰る6月くらいであろうか。 それまでになんとか形を全て整えて、お会いしたいものである。 今、先生のお言葉を反芻しながら、うーん、うーんと唸っているのである。 <関連記事> ・人類学の先生のご来訪 ・新しい科目、「郷土研究 (ท้องถิ่นศึกษา) 」 ・魅惑する人類学。でも、いざ書こうとするとなかなか… ・楽しみであり、寂しくもある。田辺繁治先生のご講演「私がみたチェンマイの50年」。 ・ドナルド・キーン先生のご研究はチェンマイ大学生にも受け継がれているはず   ...

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タイ観光局主催のセミナーでの講師。観光に携わる方々の日々の奮闘。

本日の午前中3時間、タイの観光局主催のセミナーにおいて、観光用日本語の講師をした。 自己紹介がてら、参加いただいた20人くらいの皆さんから「自分たちの思うタイの魅力」と「これからのタイ観光の行方」を考えてもらった。 グループに別れて話し合ってもらってからの発表。 皆、積極的に発言してくれた。 最近の傾向としては、お客さんが地域の色々なことに実際に参加するという観光スタイルが多くなってきているらしい。 ホームステイをしたり、ハーブや機織りの講習を受けたり、田植えをしたり、などだ。 つまり、これまでならば、観光といえばお寺に連れて行く、ドイステープに登る、といったものが主だった。 しかし、観光のスタイルは当然のことながらインターネットやSNSの発展、価値観の多様化、などにともなってどんどん変化しているのである。 時代や世代にあった観光を企画している皆さんの日々の奮闘が垣間見えるようだった。 ちなみに、参加型の観光スタイル。 欧米の人の申し込みが大部分だという。 今後、日本人向けにどのような観光を提案すべきか、まだまだ模索は続いているようだ。 <関連記事> ・ウボンの社会問題とその解決方法を探るセミナー~初日の午前中~ ・ウボンの社会問題セミナー~初日午後、討論会~ ・奮闘 ・タイ教員セミナーでの講演を終えて、恩師を思う。 ・新しい科目、「郷土研究 ...

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魅惑する人類学。でも、いざ書こうとするとなかなか…

去年から論文のことで非常にお世話になっている先生がいる。 その先生がチェンマイにいらっしゃって、昨晩お食事をご一緒させていただいた。 食事後は、お時間をいただき、先生のホテルのお部屋で深夜にまでご指導いただいた。 いつも、非常に根気よく教えてくださって、恐縮するばかりだ。 先生の話はおもしろい。 人類学も非常に僕を魅惑する学問だ。 ただ、いざ書こうとすると、その難しさを思い知らされる。 歴史学に馴染んできた僕は、タイやラオの地域について、どうしても地域史研究になってしまい、なかなか人類学的な論文にならないのである。 これから、昨日先生にご指導いただいたことを咀嚼し、またうーん、うーんと唸る日々が続く。 いやはや、修行の日々だ。 <関連記事> ・人類学の先生のご来訪 ・新しい科目、「郷土研究 ...

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CHIANGMAI SHIZEN美容院。贅沢な時間を過ごす文化としてのヘアカットを知る。

僕は、自分で髪の毛を切ってきた歴が長い。 もう20年以上だろう。 まあ、たまにどうしようもなくなったときに床屋や美容院に行っていたが、それは日本での話。 タイにいる時は、行ったことがなかった。 最近はツマゴマに切ってもらっていた。 かなりの技術で満足していた。 ということで、まあ、とにかく最後に行ったのはいつか、さっぱり記憶にないくらい髪を切りに行っていなかったのである。 しかし今日、久しぶりに髪を切りに行った。 チェンマイのおしゃれな美容院Chiangmai Shizenだ。 バンコクにおいて、日本人のもとで修行したというタイ人女性が1人で営んでいる。 森に囲まれた一軒家で、気持ちがいい。 1人で髪の毛を切ってもらうので、一軒家を貸し切っている感がある。 ゆったりと頭を洗ってもらい、髪の毛を切ってもらう。 カットも非常に丁寧だ。 鳥や虫の声とともに、ハサミの音が響く。 なんだかとても贅沢な気持ちになる。 正直、新しい文化に触れたような感動があった。 カットは700バーツ。 タイでは割高な値段かもしれないが、十分満足のいく仕上がりだった。 何よりも、ただ髪を切るというだけではない、アートに触れたような経験がよかった。 これからは、一つの贅沢な時間を過ごす文化として、髪の毛を切りにいくという楽しみができた。 <関連記事> ・「できればもう一度、一緒に酒を呑みたいもんだなぁ」って。 ・初のワイクルー。生徒達に少しだけ敬われてみる。 ・イーペン祭り無数のコムローイと、イサーンのおっちゃん。 ・トタン屋根の下で。 ・ひな祭りの起源と、死を遠ざけるタイの儀礼。   ...

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PM2.5もひどいし、昨日の亜脱臼も痛いし。

PM2.5の被害が深刻だ。 今日はニマンヘミンの通りからですら、ドイステープは見えない。 しかも昨日バイクで転倒したために、肩もまだ痛い。 ということで、久しぶりにゆっくりと家で過ごした。 一度も外に出ない一日。 物足りない気もしたが、まあ仕方ない。 休養と思おう。 ただし、論文の格闘は実はまだ続いている。 <関連記事> ・膝はずし ・バンコクのゴミ出し環境。 ・ラックムアン(国礎柱)と生き埋め伝承 ・”タイ” と "キリスト” で連想されるのは? ・タイ・バンコクの小道と、タイの匂い。                        鼓舞のクリック、よろしくお願いいたします。 ...

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バイクで転倒、亜脱臼。年末のつらさがよみがえる。

前の子の急ブレーキを、避けきれなかった。 朝から僕は大学構内において、バイクで転んだのである。 ちょうど通学時間。 多くの学生に見られて、かなり恥ずかしいものだ。 前の子は心配そうに僕を見た。 「大丈夫、大丈夫」 僕は、いつも以上に元気な感じをだし(いつもをこの学生は知らないだろうが)、いわば平静をよそおった。 しかし、実は結構盛大な転倒。 かなり痛めたのである。 ということで、今、簡易の三角巾で肩をつっている。 僕は数年前にチェンマイで、初めて肩を亜脱臼した。 それからどうも肩の調子が絶好調!ではない。 去年末に至っては、日本に帰国時に、二度目の亜脱臼をして、大変だった。 帰国早々、接骨院行きだったのである。 (年末時) 転倒した今日、その感じが今もまた始まっている。 これが悪化すると、痛くて、寝てられない。 不安な夜が始まる。 <関連記事> ・膝はずし ・バンコクのゴミ出し環境。 ・ラックムアン(国礎柱)と生き埋め伝承 ・”タイ” ...

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『火垂るの墓』上映後の講義。心残り。

先日、チェンマイ大学の日本研究センターにおいて、『火垂るの墓』の特別上映会が行われた。 上映後、簡単に僕は講義を行なった。 <チェンマイ大学日本研究センターブログより> まあ、僕は映画に関してズブの素人。 ただ、大学では一応文学史を担当しているので、暗示表現とか人の心情を読み解く話とかいったように、いわば映画を文学的に見てみようといった趣旨で行なった。 岡田斗司夫先生の『火垂るの墓』論を大いに利用させてもらいながら、なんとなく形をととのえたしだいである。 しかし、中には真面目にしっかりとノートをとっている子がいたという。(参加した学生が送ってくれた) 絵が上手い。 facebookでぎっしりとコメントをした学生もいたらしい。 なんだか、申し訳ない。 僕はあくまでも岡田氏をはじめとした、いろんな人の見解をまとめただけだということを、この場を借りてもう一度声を大にして伝えておこう。 で、講義は色々な学科の学生がいるので、久しぶりにタイ語で話そうと思ったが、なかなか口から出なくて困った。 しかも通訳者が一応ついてくれたので、ついつい頼ってしまう。 やはり、言葉は使わないと忘れるもんだ。 なんだか心残りになる講義となってしまった。 <関連記事> ・ドナルド・キーン先生のご研究はチェンマイ大学生にも受け継がれているはず ・文学史、どんどんマニアックになる学生 ・チェンマイ大学日本祭 ...

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立派なホテルで行われるカリキュラム委員セミナー、ちと場違い。

大学の諸学部・諸学科のカリキュラム委員向けのセミナーが行われた。 朝9時から夕方16時まで、みっちり。 チェンマイの中の立派なホテルでのセミナーである。 でも、まあ正直、あまり頭に入るような内容ではなく、 ついつい、ホテルの中をぶらついてしまう。 立派なところで、セミナーを行うものだなあ。 お、プール。 宿泊者以外入ってはいけないのだろうが、ついつい誰もいないことをいいことにプール敷地内に。 ネクタイ締めたまま、大きく伸びをした。 完全に場違いなセミナー参加者感は否めなかったといえよう。 ところで、一緒に参加されていた先生によると、こういうセミナーはかなり頻繁に、定期的に行われるとのこと。 うーん。 <関連記事> ・先生の「使命」という言葉の重み ・チェンマイでの仕事 ・学生のために ・チェンマイ大学ラグビー部 ...

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文学史の学生、百人一首発表の楽しさ。解釈。

今日の日本文学史の授業は、学生に発表をしてもらった。 今回の発表内容は、百人一首のうちから好きな一首を選び、その訳や解釈、そして歌の魅力をみんなに伝えるというものだ。 皆、かなりいい感じに仕上げてきていた。 その中で儀同三司母の次の歌を発表した学生がいた。 忘れじの 行く末までは 難ければ  今日を限りの 命ともがな (「忘れない」という言葉。いつまでも変わらないのは難しいこと。 だったらいっそのこと、今日でもう、命が尽きてしまえばいいのに) 永遠の愛を誓った言葉を聞いたその日は幸せ。 だから、作者はその幸せのまま命が消えてしまった方がいい。 学生はそう解釈して、発表した。 確かにそうだろう。 でも僕は逆に、「見方を変えれば、歌をうたった女の人は男の命が消えてしまえばいいと思ったと考えることはできないのか?」と尋ねた。 つまり、愛を誓った男がその時に死ねば、その言葉はこれから変わることなく、永遠に残る、と。 「こえー。だとしたら、女はこえー」 そんな声が上がった。 発表は、学生が色々な意見が聞けたり、反応が出たりして面白いものである。 とにかくワイワイ大騒ぎなのだ。 ということで、1人の持ち時間はゆうにすぎる。 文学史を受講しているのは全部で13人いるが、今日発表できたのは6人。 よって、続きは次回金曜日。 まだ楽しみが残っているのである。 <関連記事> ・ドナルド・キーン先生のご研究はチェンマイ大学生にも受け継がれているはず ・文学史、どんどんマニアックになる学生 ・チェンマイ大学日本祭 ...

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京都精華大学の先生との夕食。

先日、京都精華大学の短期留学生を引率された先生と、夕飯をご一緒させていただいた。 先生はとても著名な方。 セクシャルマイノリティや言説理論に関する研究で幅広く知られている。 それに国内外のアートプロジェクトに携わったり、アーティストとしてもご活躍されている。 まだお若いのに、非常に幅広く、面白い先生なのである。 物腰が柔らかく、とても親しみやすいお人柄の先生で、非常に楽しい夜を過ごした。 僕はまだまだ浅いので、もっと自分を磨くよう精進しなくては… いつも色々な方々にお会いするたびに痛感する。 自分の才能に若干、落ち込みもする。 でも、こうして色々な方にお会いできる幸運を噛みしめるべきであろう。 <関連記事> ・先生の「使命」という言葉の重み ・チェンマイでの仕事 ・学生のために ・チェンマイ大学ラグビー部 顧問 ・ビエンチャンでビザ。   ...

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羽アリ大発生、大パニック(だったらしい)

最近、PM2.5にプラスして、羽の生えたアリを街で多く見かける。 外灯の周りをブンブン飛ぶ羽アリ。 しかもちょっとすると、羽だけ落として、奴らはスッと消えていく。 いったいどこにいくのかは、不明だ。 建物内に大量の羽があるのは、気持ち悪いものなのだ。 それが今日、我が家にも大量発生した。 ちょっと目を離した隙に、夕方になってつけた家の電灯に大量の奴らが群がっていた(らしい)のだ。 僕はカフェにおり、帰ってきたときにはもう大部分退治されていた。 ということで、その惨状は見ていない。 しかし、コマ妻は大量発生中に家におり、大格闘したらしい。 ゆうに100匹はいたという。 掃除機で吸いまくったというから、たくましい。 100匹なんてありえるかなぁとも思ったが、今も羽のないアリが時々地面を歩いている。 もうすでに僕も20匹くらい殺しているだろう。 決して100匹は大げさではなさそう。 明日からは、夕方になったら、カーテンをきちんとして電気の光を漏らさないようにしなければならない。 <関連記事> ・PM2.5で大学臨時休講。短パンで来たら、1人、妙にリゾート気分にすぎて… ・顔がムギュッと痛くなる、学生からもらったマスク ・チェンマイのPM2.5が危険 ・我が家についにやってきた ・PM2.5がきつい。でも、これから『松風』の講義…   ...