チェンマイ大学日本語学科、一般の方々にご参加いただける活動と時期。



チェンマイ大学の日本語学科では、年間を通して、様々な活動が行われている。

その内容や時期について、各方面の方々から質問をいただくことも多い。

せっかくチェンマイにきたからには、日本語や日本文化を教える日本語学科を見てみたいなぁ、と考える方も多いようである。


ということで今日は、チェンマイ大学日本語学科の概要と諸活動、およびそれに参加する方法とオススメの来訪時期をまとめておこうと思う。




1、チェンマイ大学日本語学科

チェンマイ大学は、1964年にタイ地方で最初にできた国立大学である。

1977年に外国語選択科目として日本語の授業が始まり、1987年に日本語と文化を学ぶことのできる日本語学科が開設された。

現在、日本語学科の学生は全国各地から集まった全120人ほど。

高校時代から日本語を勉強してきた学生が主で、日本語レベルは相当に高い。

教員はタイ人6名、日本人が5名である。


授業内容は、日本語4技能(聞く、話す、読む、書く)に関するものだけでなく、さらに専門的な文法や翻訳、観光日本語、通訳日本語がある。

また、文化系としては日本事情や文学史、日本史、信仰について、幅広くかつ深く学ぶことができる。


さらに、卒業を控えた4年生の後期には、卒論執筆、あるいはインターンシップに学生は行くこととなり、これをクリアすれば晴れて卒業だ。

卒業後の学生は、教育機関や国際組織、外交業務、航空会社、観光&ホスピタリティ業界、ジャーナリズム、メディア、翻訳、通訳、ビジネス、公務員、研究者など多岐にわたる場へと羽ばたいていくのである。


これらカリキュラムは、①日本人とのコミュニケーション能力の向上と、②日本文化・社会への深い理解を目指すという日本語学科の理念に従ったもの。

練り上げられたカリキュラムのもとで、日本語学科の学生は日々学んでいるのである。


2、チェンマイ大学日本語学科の文化活動


チェンマイ大学日本語学科の特徴として、学生は様々な日本文化を学習できることがあげられる。

毎週水曜日は文化活動の日として設定され、希望者は学ぶことができるのだ。

文化活動としては、茶道や生け花、書道、百人一首かるたがある。


それぞれ、チェンマイ在住の日本人の先生によって教えられている。

唯一の例外は百人一首かるたで、これはプロが教えていない。



僕が顧問である。

でも、読み手として奮闘している。(時々、参加するが、もう反射神経が及ばない)


3、チェンマイ大学日本語学科の活動と時期


年間を通して行われる活動をまとめておきたい。

これは、開かれたものであり、もちろん外部のお客さんも参加できるものである。


11月 ランタン祭り(コムローイ祭り)


チェンマイといえば、この祭り。

日本語学科の学生も、通訳として参加する。

チェンマイではいくつかの会場にてランタン(コムローイ)の打ち上げが行われる。

それに学生は同行して、通訳や補助をつとめるのである。


11〜12月 観光ツアー

観光日本語の授業の実習として、ツアーが組まれる。

これは外部のお客さんを招くものである。

チェンマイ・グランドキャニオンや銀のお寺など、チェンマイの観光地を学生が案内してくれるものである。

いくつかのグループに分けられて、観光地を選ぶことができるので、きっと自分にあったツアーが見つかるはずだ。



1月〜2月 チェンマイ大学日本語学科スピーチコンテスト



2年生の学生が好きなテーマでスピーチをするコンテストである。

数ヶ月間練ったスピーチを、人々の前で発表する。

学生は緊張しながらも、上手に日本語で言いたいことを発表するのだ。



1月〜2月 チェンマイ大学日本語学科文化祭

前述の文化活動の発表会である。

茶道や生け花、書道、百人一首かるたの成果が提示できる場と言えよう。




お客さんも茶道でお茶を飲め、書道やかるたも体験できる。


それに、カレーや寿司、たい焼きなど日本食の屋台も並び、多くのお客さんで賑わうのである。


2月 北部タイ学生日本語スピーチコンテスト




これは、北タイの大学が集まってのスピーチコンテストである。

チェンマイ大学、チェンマイ・ラチャパット大学、パーヤップ大学、パヤオ大学、チェンライ・ラチャパット大学、ナレースワン大学、ピブーンソンクラーン大学の学生が原稿を応募し、選ばれた学生がスピーチするのである。

豪華商品が用意され、1位は上智大学へ1年間留学する機会が与えられる。


2月 北部タイ百人一首かるた大会



ファーイースタン大学を会場として行われる、かるた大会である。



上述の北タイの各大学から、かるたをしている学生が集結し、熱戦を繰り広げるのである。

2020年現在ではパヤオ大学が圧倒的に強く、我がチェンマイ大学日本語学科チームも、打倒パヤオで練習に励んでいる。


4月 ソンクラーン祭り行列

ソンクラーンの祭りでは、チェンマイ大学日本語学科の学生が会場にて行列に参加する。

日本風の服装で行列して、人々から注目を集める。


その他



イレギュラーで、様々なセミナーが行われている。

特に日本研究センターのセミナーでは日本から先生をお招きして興味深いご講演をお願いしている。

2020年ではオリンピックのことや、妖怪のことに関するセミナーが開催されている。

これらも学生が多く参加して、活発に議論されるのである。





以上が、外部の方々にも開かれた活動である。

11月から4月くらいまでが、なんやかんやと活動があることがわかる。

ちょっと特別なチェンマイ旅行を、という際には、この時期に合わせるのもいいかもしれない。




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