「タイの野菜は、農薬がたっぷりつかわれていて、怖い」
以前、そんなセリフをどこからともなく聞いた。
で、小心な僕はどうも頭にこびりつき、気になってしまう。
ということで、大型スーパー・ロータスに行った時、「そうだ簡単な自家栽培でも試してみようか」と思う。
なかなかの単純さだ。
で、買ったのがトマトの種。
それと、「ready to grow set」という土と鉢が一緒になったキットである。
トマトにしたのは、生でそのまま食べれるという、これまた単純な理由だ。
種やキットを買う時、僕の中では毎日毎日あまーいトマトがなってもう飽き飽き!という未来がイメージされている。
素人はこれだから恐ろしい。
さっそく開けてみると、こんな感じ。
植物を育てるのに問題ないと謳われた土が入っている。
ほうほう、と、土を鉢に移し替える。
で、そこにトマトの種を植えることに。
ここで、まず驚かされる。
トマトの種って、ふだん食ってるトマトのなかにある種そのままなんだ、って。
白くて小さいんだ、って。
さすが東京育ちのシティ派。
知らないことだらけである。
で、とりあえず小さな種を袋から取ったものの、いったい植木に何粒植えていいのかもわからない。
どのくらいの間隔かもさっぱりだ。
シティ派はこれだから困る。
ということで、適当な深さ、適当な量、適当な間隔で植えてみる。
で、また問題。
植えることにしたものの、考えてみればベランダに日光はいっさいあたらない。
トマトといえば、夏のあっつい日差しをもろに浴びながら真っ赤に色づいているものだろう。
しかし、そのお日様が照らないのだ。
これではトマトの実はおろか、芽さえもでないんじゃないかと懸念される。
そして案の定、3、4日経ってもなんの変化もおきなかった…
やはりダメか…
と、あきらめかけた一週間目の今日、驚愕した。
なんとも可愛らしい芽が生えているではないか。その姿はまるでカイワレだ。
小学校でチューリップを植えた以来の感動。
生命の力への驚き。
いろんな感情を覚えながら、芽に水をあげる。
トマトの実まではなるかどうかは分からないが、それでも水はあげて可愛がっていこう。
それにしても、種を適当に植えた感満載の、まだらな生え方。
まあ、これはシティ派のご愛嬌としよう。
練馬っ子をシティ派と呼んでいいものかどうか、僕はしらないが。
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