夜空に舞う、空心菜。



2 コメント




料理を空中に飛ばしてみよう。

そんな発想、僕にはない。

だから、そんな扱いをうける料理もなかなか考えつかない。



パッと浮かぶのは、ピザ生地。

生地を空中に飛ばしながら、伸ばしていく。

実しやかに語られるのは、空中に飛ばすことで、生地の中の空気の粒をつぶすことなく、均一に生地内に拡げていくらしい。

ふっくらピザを目指して。



あと、飛ぶもの…

ナン。

昔、エアーインディアに乗った時、窓際に座る僕に、CAがナンを投げて渡した。

トリッキー、かつ合理的なCAのサービスに驚かされたものである。



でも、それ以外になかなかない。

タイの空心菜炒めをおいては。



タイ国内で、空心菜炒めを空中に飛ばす屋台の一つとして有名なのは、ピッサヌローク県市内にある。



夜9時過ぎ、宿にチェックインして荷物を下ろすと、僕は急いで車を屋台に走らせた。

時間が時間だけに、営業しているかどうか気になるところだ。

ナンバープレートが紙製の車(そのため検問を受けた経緯はコチラ)のアクセルを強く踏み込んだ。



颯爽と川沿いのナイトマーケットに車を停め、その辺りの人に空心菜炒め舞が行われている屋台の場所を、それとなく聞く。

どうやら場所は近い。

足早に向ってみる。



マーケットの誘惑と戦いつつ、空心菜舞の屋台に到着した。



あまりに閑散。



発射台的なものもあるが、あまりに薄暗い。



終わってしまったのか?と思い、店主らしいおっちゃんに声をかける。



「いや、やっとるで」

おっちゃんに言われる。

「じゃあ、空心菜炒めをよろしく」

「OK」



慣れた手つきでおっちゃんは空心菜炒めを作り始める。



燃え盛る炎。




あれほど閑散としていた屋台には、いつの間にか西洋人が集まってきている。



Oh〜、Oh〜 言ってる。

パフォーマンス性が高い。




空心菜をさっと炒めると、おっちゃんはスタスタと歩き、受け台を背にしてシャッと空心菜を投げた。



躊躇のない投げっぷり。

空を舞う空心菜。



空心菜という文字通り、一瞬そらごころの態を見せる野菜。

夜空には、偽りの心が映し出される。

自分で書いていても意味がよく分からないが、そうだ。

夜空は空心菜にとって、偽りの場であり、そぐわぬ場なのだ。

だからこそ、空心菜は自身の場を求めて飛んで行く。

待ち構える店員のお皿の上にペチャリ、と。

皿の上こそが空心菜の本当の場なのだ。



そらごころ舞うパフォーマンスに、西洋人はoh oh!言う。

さらに、好奇心旺盛な西洋人は空心菜の受けにも挑戦。



ちょっと緊張していたようだが、彼は見事にキャッチした。



それは、当然であろう。

空心菜が求める場は彼の手元の皿なのだから。

空心菜自ら、皿に向うのだ。



だから、もし西洋人が自分でキャッチしたと思っているようなら、まだまだだな。

空心菜の心を感じ取れば、自ずと手元にやってくる、という発想が大事だろう。

キャッチの極意。

それは居心地のいい皿を、夜空舞う空心菜に見せて待つことに他ならないのである。




さて、そんな極意を発見した僕だが、キャッチには挑戦しなかった。

この極意の信憑性を、誰よりも疑っているからに他ならない。




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2 コメント:

Phimai at: 2013年4月9日 21:32 さんのコメント...

空心菜の空中飛ばしてあちこちでやってるんですねー、知らなかった。
空中に放り投げるという発想がすごいなー(笑)。
しかも観光客もキャッチできるなんて・・。
しくじれば大参事になりそうなので私は遠慮しますけど(笑)。
それにしてもビールに合うんですよねぇ~、私も大好きです。

Ryota Wakasone(若曽根了太) at: 2013年4月10日 7:22 さんのコメント...

pimaiさん
本当、発想がすごい。きっと空心菜の心もちをご存知の方が多いのでしょうね。
ま、僕は心持ちは分かっても、やりませんでしたけどね。
phimaiさんのおっしゃるとおり、大惨事が恐ろしい、もんで。笑

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