「先生、これはどうやって履きますか?」
生まれて初めて袴をはく学生だ。
彼は、正式なかるた部員ではなかったが、当日大会に駆り出され、なおかつ袴もはくことになったのだ。
北部タイ百人一首かるた大会。
北部タイの大学が集結して、百人一首かるたを競い合う。
その大会が、先日ファーイースタン大学にて行われ、我がチェンマイ大学日本語学科のかるた部からは、3チーム9人の学生が参加した。
そのうちの男子学生2人は、正式なかるた部員ではなく、人数揃えのために寄せ集められた。
それにも関わらず、チームメイトの1人の女の子は袴をはきたいということで、素人の彼ら2人もまた袴をはくことになったのである。
どうやってはくのかさっぱりわからないまま、それらしく着替えを済ませて、会場入り。
見た目はかなり強そうだ。
出場校の学生たちは袴の3人組をみて、どよめく。
さぞや強く見えたのだろう。
本当は1週間前から練習を始めた素人だとは、一見すれば思わないはずだ。
だがこの袴チーム(チーム名はなぜか「梅酒」だ)、大会出場16チームのうち、ベスト8に入ることができず初戦敗退した。
まあ、でも注目されたのでよかったものだ。(しかも女の子はかなり早いし、男子2人も練習をすればかなりすごそうだ)
チェンマイ大の他の2チーム(「のんちゃんと仲間たち」「さまよえる学生」)は、ベスト8までいった。
流石に、かるた部員として3ヶ月くらいは練習しただけある。
本当に、当初よりもすごいスピードと、負けん気の強い真剣な眼差しを見せた。
正直、僕は圧倒されたのである。
今や僕は勝負にならないだろう。
とはいえ、パヤオ大学の圧倒的な強さの前に残念ながら入賞は逃した。
本気で悔しそうで、なんだか青春だ。
「打倒パヤオ!」
学生たちは燃えている。
皆で、大会後に円陣を組んだ。
「次は、勝つぞー」
高まる結束である。
ということで、とりあえず近々、合宿にいくことにしたらしい。
なんだか、楽しみだ。
<関連記事>
・チェンマイ大学日本語学科、一般の方々にご参加いただける活動と時期。
・チェンマイ大学 かるた部、満を持して始動。
・『君の名は。』を使っての、信仰史の講義。学生の圧巻の視野と洞察。
・百人一首かるた部の顧問になる
・チェンマイ大学文化祭。百人一首かるた部、格好を整えてやる気向上。


鼓舞のクリック、よろしくお願いいたします。
0 コメント:
コメントを投稿