1897年~1927年に撮影されたチェンマイの写真展開催中。オープニングセレモニーでの5年ぶりの再会。
チェンマイ市芸術文化センターにて、「ムアン・チェンマイ」という写真展が行われている。
1897年から1927年にチェンマイで撮影された写真が、展示されているのである。
その写真展のオープニングセレモニー招待状が我が家に届いたので、行ってきた。
到着すると、思っていた以上に盛況。
人で、ごった返していた。
食べ物・飲み物も用意されていて、大きなイベントである。
コーヒーをもらって飲みながら、主催者の挨拶をきく。
「全くこれまで表に出てこなかった写真もたくさんあります。
ぜひ、今後の研究発展に役立つことを願っています」
そんなことを聞いていると、いやが応にも写真への期待が高まる。
そのあと、別の人が挨拶している中で、先ほどの主催者へのお礼の言葉が出た。
「おや?」
主催者の名。聞き覚えがある。
いつもお世話になっているゲーテ先生の親戚に当たる方で、チェンライの大地主。
かつてはチェンマイ大学で教鞭をとっておられた方だ。
「まさか、ねえ」と思って、主催者挨拶の時にとった写真をよーく見ると、その先生だった。
懐かしさがこみ上げた。
先生を拝見するのは、バンコクでゲーテ先生の驚きの元王室の家の別世界性を味わったときからなので、5年ぶりだ。
オープニングセレモニーが終わり、覚えていらっしゃるか不安ではあるものの、先生のところに挨拶に向かおうと試みる。
しかし、たくさんの人たちが、先生のところに挨拶に行っていて、その機会がない。
しかも、皆が一様に綺麗な服を身にまとった、おじさまやマダムばかり。
僕は思いっきり私服なので、気が引ける。
「今日は諦めようかな」と思った矢先、先生を囲む列が切れた。
「よし」と思って近づいていくと、先生の方から「おおー」と声をかけてくださった。
「リョウタか。久しぶりだな。今はチェンマイにいるらしいね。聞いてるよ」
覚えていてくださったこと、そして僕の現状を把握していてくださったことに感動する。
なぜか先生は僕のワーイをした手を握りしめたまま、しばらく一緒に歩くという変な構図ではあったが、それでも大変光栄であった。
「チェンライに遊びにきたら、連絡するんだぞ。
そういえば、12月7日に日本人の歌手を招いてのコンサートを開くよ。リョウタもよかったらどうだい?」
「あー、先生、おそらくその時は日本です」
「あー」
そう言いながら、先生はなぜか爆笑していた。
相変わらず、ちょっとよくわからないところのある、大らかで優しい先生である。
そんな話をしていたら、とても偉い感じのするおじさんが先生のところへ挨拶に来た。
というか、先生への挨拶者は、ひっきりなしだ。
「では、先生また。今日はありがとうございました。失礼します」
「おー、また。いつでも連絡してくるんだぞ」
そう言って別れた。
5年ぶりの再会。会話をかわすのは少しの時間だったけど、とても嬉しかった。
2000バーツもする写真集(通常は2500バーツ)を即買いしたことが、嬉しさとテンションの上がり具合を物語っているといえよう。
写真展は期間は10月5日から11月28日まで行われている。
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