タイはロッブリーの、ゲーテ。



とある著名な先生宅で行われた、大学責任者の方の誕生日を祝う食事会に招待された。


先生宅の門を抜けると、果てしなく続く道。



これが一軒の家の敷地内とは信じがたい。

敷地内には、美術品を並べるだけの建物、仕事をするためだけの建物、図書館など多くの建物があるらしい。それぞれすべてが独立した建物となっているのだ。




そして、先生の仕事用建物に到着すると、すでに始まっていた宴はまるでエッカーマンの描くゲーテの世界。



5人の先生方が、本に囲まれたムーディーな部屋でワインを傾け、研究のことを談笑していた。

2時間ほどして、今度は食事へと向う。

これもまた無論、別の建物である。



美味な料理をいただき、誕生日を祝い、そして時は既に深夜11時。

責任者をはじめとした先生方4人は帰宅された。


で、僕とニウェートさんは残った。

「もう少し、呑むか」

先生はそう言ってくださったのだ。

再度、先生の仕事用建物に戻る。

それにしても、なんともいえず、重厚感満載だ。




思い浮かぶのは、やはりエッカーマンとゲーテの世界である。

ここで、3人、研究の話をしばらくした。

「なるほど。お前達が今やっていることは分かった。じゃあ、たとえばそうだな、ニウェート、ちょっとそこの戸棚の下にある皿をとって…」





取り出された皿は実は、17世紀の日本の物だという。

博物館にあってもおかしくない。

それが、無造作に仕事部屋の棚に入れられている。

驚きだ。



それはそうと、我々には、この皿と研究計画とのつながりが見いだせない。


「どういうことですか?先生」

問う、ニウェート。

「ふふふ〜ん。そうだな。じゃあ、ニウェート。とりあえずマッサージをしてもらおうか」

そういって、先生は足を差し出した。


マッサージをするニウェートさん。

「で、どういうことです?」

「力が弱いな…まだ言えん。はっはっは」


そんな問答が続き、結局答えは聞けぬまま、午前1時。

我々は、先生宅をあとにすることにした。


なんとも貴重な時間を過ごしたものである。


ちなみに、最近ニウェートさんは骨董品街に通って、皿を買い集めている。

「いいか、リョウタ。歴史家は骨董を持ってなきゃダメだぞ」

そう言って、僕に一枚の皿をくれた。

どうやら、もろに影響を受けているようだ。


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4 件のコメント:

  1. 全体像がわかりませんけど何だかすごい邸宅のようですね。
    お皿と研究計画とのつながり・・気になりますね~。
    そして私もタイ人の先生が「10年教えてて初めて聞かれた」
    というタイ語の疑問が謎のままなのです。
    先生が他のタイ人に聞いてみてもわからないという私の質問。
    Ryotaさんに質問しようか、それともタイ語の言語専門の先生を
    紹介して頂こうか・・・。

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  2. へえ〜。タイ語の疑問ですか。
    タイ人の先生が分からないのなら、僕はもちろん分からないでしょうね。
    タイ語学科の先生たち、いつも呑みに行くグループです。紹介できますよ!

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  3. タイ語が全然進歩しない私に原因があるのかもしれませんが・・
    คน ใทย เชื่อ ว่า ใน ธรรมชาติ ทุก อย่าง มี เทพเจ้า คุมครอง รักษา คน ใทย จึง เคารพ นับถือ เทพเจ้า นั้น ๆ
    ちょっと長いですけどこういう文章がある時、เคารพ นับถือのように同じ意味の単語が続くことがタイ語って
    多々ありますよね?これって何故なのですか?นับถือ เคารพ と順番が逆になると文章としておかしいのですか?
    またどちらか一つではダメなのですか?私の先生によると逆には絶対言わないものと逆でも大丈夫な場合と
    両方あるみたいですが・・。順番には何か規則性のようなものがあるのでしょうか?
    ?ばっかですみませんがタイ人にとっては当たり前過ぎてよくわからないみたいです。

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  4. こんにちは。うーん。順番の規則性は僕も知らないですね。僕のタイ語は適当なので。笑
    今日、ロッブリーの大祭=ナーラーイ王祭があって、そのとき色々な先生方と会うので、聞いてみますね。

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