ピーターコーン祭りによる、異人としての山地民像の再生産。



ピーターコーン祭りに登場する異人は様々である。

もっとも目をひくのは、ピーターコーン・レック(精霊)。





ピーターコーン・ヤイ(守護霊)。



牛。



そして、泥などで塗られた人々。



黒い彼らは、森や山の民を象徴しているとされる。

竹で土地を叩いて、霊性を帯びた存在であることがわかる。


一方で、「森や山の民は黒くて、泥だらけで、未開の地に住まう存在」、そんな潜在意識を指し示すような、表象の仕方でもある。


森や山に住む民とて当然、同じ人間である。

それにも関わらず、薄汚れた異人として、精霊たちと並列に置いている地域住民の思考が存在している。

そしてこの考え方は、祭りによって表象されることで、毎年、再生産されていく。

これは、あまりいいこととは思えない。



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