風邪を「通過儀礼みたいなもんだ」と前の記事に書いた。
風邪といえば野口先生の『風邪の効用』を思い出す。
日本の整体指導者 野口晴哉氏の体の哲学とでもいえようか。
野口氏によると風邪というのは本来、「治す」とか「絶滅させる」という対象ではない。
風邪は飼いならすべき存在だ。
現代の忙しい社会に生きる我々は、病気を恐ろしいものとだけ考える。
そして、仕事のため、学校のためといって、早く治そう、早く絶滅させようとする。
しかし、野口氏によれば、風邪は本来、自ずから体の状態を改めようとするものである。
「風邪をひくことは、健全な人体の機能」なのだ。
だから「風邪を上手くひくと、さらに健康になる」という気持ちを持って、ゆっくりとバランスを整えていかなくてはならない。
それにも関わらず、現代の我々はその考え方を失った。
人間が生きていく上での「体の自然」を無視している。
そうして、体の本来備わっているはずの飼いならす技術が失われていくのだという。
野口氏はいう。
「風邪をきっちり治せればもう千の病気に対処する力がある。…風邪を上手に経過させる事が出来れば、まず難病を治せると云ってもよい。…」と。
「風邪を上手に経過させる」という考え方、僕は好きである。
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