明日、留学生と指導教官の先生と共に、山村へ行く予定だ。
ラフ族のパークターン村(บ้านมูเซอปากทาง)である。
チェンマイから車で4時間ほどの山の中にある。
ラフ族。
チベット・ビルマ系民族で、雲南省南西部を故地としている。
集落の内部においてでさえ権威が存在しないほどに、平等主義的な民族だという。
言い換えれば、個人主義的とも言える。
ラフ族の社会には度々、預言者としての聖者が出現し、その時ばかりは社会の結束が強まる。
聖者はグシャの神と自身が一体であると語り、社会の崩壊をもたらす外敵としての国家支配に対して挑戦したのである。
(このへんのことは、ジェイムス・スコットの『ゾミア―― 脱国家の世界史』や、それを批判的に議論したクリスチャン・ダニエルス編『東南アジア大陸部 山地民の歴史と文化 (東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所歴史・民俗叢書)』の中の片岡樹先生の論文が詳しいので、ぜひご参照いただきたい)
スコットによれば、ラフ族の歴史は国家支配からの逃避の歴史である。
支配をかわすアートとしての逃避。
現在の我々が学ぶべきことは多い。
ということで、実際に村に行って、肌で感じられることに大きな喜びを覚えている。
ワクワクしながら、リュックに荷物を詰め込んでいるのである。
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