夜8時近く。
山村は明かりがなく、夜空には満点の星がひろがっていた。
「綺麗ですね」
「いや、今は寒気じゃないから、綺麗じゃないよ」
綺麗じゃないことはないだろうが、まあ、これくらいは大したことがないらしい。
一体、寒気はどのくらいなのだろうか。
さて、足元を照らしながら、儀礼を行う場に行く。
何か悪いことがあった時に、親族や村人を招いて行われる儀礼らしい。
真ん中に盛られた砂の山は、絶対に触ったり入ったりしてはいけないと言われた。
儀礼執行者だけが入れる、神聖な場らしい。
ケーン(日本でいう笙)の楽器に合わせて、その周りを女性たちが回る。
静かに歩く。(動画はコチラ)
さらにその周りを男たちが回る。
男たちは大地を踏み、大きな音を鳴らす。
我々も少し混ざった。
見た目以上に大きな音を鳴らすのは難しく、足運びも独特だ。
なかなかうまくいかず、離脱した。
大地を踏みしめて大きな音を鳴らすのは、神を呼ぶためだという。
僕にとっては美しい星空の下、ろうそくに灯された光を囲むラフ族の人々の前に、神が舞い降りてくるのである。
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