赤木攻 先生『タイのかたち』。




今回の出張で手に入れた書籍のひとつは、赤木攻『タイのかたち』だ。

思い切った表紙である。

さらに表表紙をめくると、碑文。



やはり、思い切っている。


タイには、タイ人であると断言できる人やグループはいない=「タイにはタイ人はいない」という認識のもと、外来人によるタイのクニ建設の歴史が、本書では語られる。

13世紀から21世紀までの、外来人による歴史。

そんな歴史を見つめることで、単一民族国家でもなければ、多民族国家とも素直にいえない、複雑なタイの様相が浮かび上がってくる。

それは、タイの今が理解できることにつながってくるというのだ。

我々がタイに関わっている中で遭遇する「なんだかよくわからないタイ」の場面。

それについて、歴史的文脈で理解させてくれる一冊なのである。


タイ研究の大御所にして、チェンマイ大学日本研究センターも大変お世話になっている赤木先生。

じっくりとご著書を拝読させていただきたいと思う。



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