「先生、新元号決まりましたね。いやー、オクラですね」
妙に嬉しそうだ。
そう、文学史の前期の授業では、『万葉集』をかなり勉強した。
それに、山上憶良の歌も随分と取り上げた。
前期のテスト日、学生たちが皆で話し合っていたのを思い出す。
「えーと、鳥はオクラ、酒はタビト…」
こんな暗号のような会話で、学生たちは『万葉集』を覚えていたものだ。
ということで、『万葉集』はもちろん、山上憶良も割と身近。
新元号が『万葉集』から決定されたことにテンションが上がったのである。
なんだか、不思議な学生を育ててしまった感がある。
ちなみに「鳥はオクラ、酒はタビト」。
これは、次の歌を覚えるためらしい。
世間を 厭しと恥しと 思へども 飛び立ちかねつ 鳥にしあらねば(山上憶良)
梅の花 夢に語らく みやびたる 花と我思う 酒に浮かべこそ(大伴旅人)
テスト前感、満載である。
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