タクシン派赤服、大規模デモにむけてバンコクに集結


     <先月10日、バンコクで行われた集会の模様

明日、あさってにも、タクシンを支持する団体「反独裁民主国民連合戦線(UDD)」(通称、赤服)が、アピシット政権退陣を求めて、大規模な反政府デモを行う予定だ。

なんと、100万人規模のデモ隊が地方から動員される予定らしい。去年のように、赤服たちは暴れたりするのだろうか。ちょいと、不安だ。



そもそも今回のデモの発端は、先月26日にタイ最高裁が下した、タクシン氏に対する判決だ。

タイ最高裁は、タクシン一族の資産の6割ほどにあたる約464億バーツ(1252億円)を不正な金として没収する判決を下したのである。

それを受けて、タクシン氏は「いやいや、ありえない!」と反発。タクシン支持団体赤服に結束を呼びかけたのだ。

そんなわけで、もうすぐ大規模なデモが行われる。これを書いている今も、タイのニュースは、大規模デモにむけて地方からバンコクに集結する赤服の模様を刻々と伝えている。



僕の周りのタイ人は、こうした赤服の動向に対して、冷やかだ。かといって、別に、赤服に対抗する団体「民主主義のための人民連合(PAD)」(通称、黄色服)を支持しているわけでもない。どちらかといえば、赤服や黄色服のなりふり構わない実力行使にうんざりしている感じなのだ。

赤服が去年4月にパタヤーで抗議行動を起こしてASEANの会議を中止に追い込んだことや、黄色服が2008年11月25日から1週間、空港を占拠したことは、一般の人から見れば、“暴挙”でしかないというわけだ。

タイ国民の大多数は、政治の混乱なんて、望んでいないのである。


それでも、赤服はデモを繰り返す。しかも今回は大規模だ。

そこまで地方の人びとを惹きつけるタクシン氏。氏の政策の特徴や業績をこのブログで何回かに分けて紹介していきたい。



まずは、タクシン氏の簡単な経歴。

タクシン氏はもともと、警察官。最終的な階級は警察中佐だ。

しかし、タクシン氏は警察官でありながら、数々の副業を行ってきた。シルク販売や不動産会社経営などの事業を行い、多額の負債を抱える時期もあった。

だが、タクシン氏は、警察局情報処理センター所長だった頃、コンピューターのレンタル事業に進出する。そして、わずか10年で、携帯電話のAIS、通信衛星などを手がけるタイ最大の通信会社に発展させた。

これにより、タクシン氏は巨額の富を得たのである。

そして、1994年に政治家に転身し、98年にはタイラックタイ党を結成。2001年には、51才という若さで首相の座につき、2006年9月まで、数々の政策をもって、タイを変えていった。タクシン氏は、タイを、グローバル化がすすむ世界の状況に適した国にすべく、抜本的に”改革”していったのだ。

タイ王国の現代化計画kingdom of Thailand modernization framework:KTMF)に基づいた氏の政策の数々。

それは続きとしたい。



あ、もう僕の住むアパートがあるアヌサワリーに赤服が来たようだ。スピーカー音が聞こえる。写真撮りに行こうかな・・・。



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