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雨乞い儀礼のロケット祭り(ブン・バンファイ)の意味。そして、ワールドダウンタウンのチャーリーウィラポン。

タイ。 今、全国的に水不足らしい。雨季に入ったのにも関わらず、だ。 きっと僕のお世話になっているイサーン(タイ東北部)は、ひどい水不足に悩まされていることだろう。 イサーン(や、ラオス)で盛大に行われるブン・バンファイ(通称ロケット祭り)の効果はなかったのだろうか…。 うん?ロケット祭り。 そう。それは、あの伝説の番組(一部で)”WORLD DOWNTOWN ワールド・ダウンタウン”でチャーリー・ウィラポンが紹介した、あの祭りだ。 (あと、”イッテQ”で、宮川大輔さんもこのロケット祭りに参加していたかな…) この、最高に面白いワールドダウンタウンの映像でも分かるように、ロケット祭りは、竹製のロケットを空高くまで打ち上げるという祭りだ。どのロケットが一番長く飛んでいるかを競い合う。 滞空時間の長いロケットにいたっては、5分以 ...

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富士信仰と、タイ人の神性なものへの想像力。 江ノ島で思う。

鎌倉散策のあと、江ノ島へと足を伸ばしたが、そこで見た夕焼けに浮かぶ富士の姿。いやはや、さすがだ。古から日本人は富士山に神霊を感じ、畏れ敬ったが、そんな富士信仰の歴史もうなずける。均整のとれた富士山は、大昔から、日本人を魅了してやまないわけだ。古来においては、富士は、その麓から人々から拝まれていた。しかし、江戸時代中期以降、富士山に登る人が増えはじめ、富士講(共通の信仰に支えられ、富士への登拝を目的とした集団)が数多く組織された。江戸時代末期には、300以上の富士講があった、などといわれている。ものすごい数だ。では、富士信仰とは、どんなものか?それは、弥勒信仰と深く結びついている。富士の山頂は弥勒の世、つまり来世へとつながる場として考えられたのだ。だから、富士に登拝することは当時の人々にとって、この世と来世を結ぶ場へと参拝に行くという意味で、重要な ...

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狐信仰とピー信仰。”文化の翻訳”の難しさ。鎌倉・佐助稲荷で思う。

今回の鎌倉散策で、一番雰囲気が良かったのは、佐助稲荷。 参拝客が一切いなく、”趣”面では、先日紹介した長谷寺を大きく凌いだ。 参堂の山道には鳥居が並び、京都の伏見稲荷を思い起こさせる。 境内は狭く、それがまた逆に良かった。 暑い鎌倉でほっと一息である。 して、稲荷さんといえば無論、狐信仰。 かつて、狐信仰に関して、タイ人の友人にこんなことを聞かれた。 「なぜ日本人は、ジンジョーク(จิ้งจอก)を信仰しているの?」 「ジンジョークって何?」 「英語で言うFox」 そう言って描いてくれた絵は、何故かすごい笑顔の狐だった。 そうか。タイには狐を信仰する慣習がない。だから、エンブリー『日本の村-須恵村』を読んでいた友人は、日本の狐信仰を不思議に思ったのだろう。というか、そもそもタイに狐がいるのかどうか…。 僕は友人に、 「もともとは、狐は、田畑を荒らすねずみを捕獲するので、豊穣の神としてのシンボルになったんじゃないかな。今でも、豊穣や商売繁盛の神だし。ただ、妖怪としての狐や、いたずらをする狐なんかのイメージもある。なぜそうなったか、詳しいことは分からないなぁ・・・」 「タイで言う、ピー信仰(精霊信仰)に近い?」 「うーん。どうだろう。確かに、タイのピーは、いい精霊もいれば、いたずらをするピー、妖怪としてのピーなどもいるしね。でも、狐信仰は、ピー信仰とはちょっと異なるかなぁ。うまく説明できないけど」 こうして、僕は友人に何の益にならない答えを返したのだった。 日本で生まれ育った僕としては、漠然とながら、狐の不思議な象徴性を感じることができるのだが、それを異文化の人に伝えるのは、やはり難しい。 ”文化の翻訳”は、困難なのだ。 だから、僕もいまだに、タイ人の言うピーをうまく理解できずにいるのであろう。 ま、そんな、理解に苦しむ部分のすり合わせ、が面白いところでもあるけどね。 ちなみに、タイでは、小川未明が1918年から1941年に発表した18編の童話を英語訳した”The ...

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日本の絵馬、タイの象像。 アジサイ咲く鎌倉・長谷寺で思う。

先日、タイの人が奉納した絵馬を見かけた。そこで、僕はある発見をしてしまった。今日はそのことを記しておきたい。 そもそもタイ人による絵馬を見かけた場所は、鎌倉・長谷寺。 境内に咲き誇るアジサイが有名で、すっかり梅雨入りしたこのシーズンにはもってこいの寺だ。 僕は、梅雨が基本的に嫌いだが、タイの雨季とは違った趣を感じさせるのに、アジサイは十分である。 ということで、趣を求めて、鎌倉をめぐったのだが、アジサイの長谷寺は参拝客の多いこと、多いこと。 アトラクション? そんな感じで長蛇の列。 アジサイ鑑賞のために列をなす。確かにアジサイは綺麗だったけど、うーん。なんかね。 趣とはちょっと違う感じだったかな。 ま、綺麗だったけど。 で、そんな長谷寺で見かけた、タイの人が奉納した絵馬。それを見ていて、ふっと思いつい ...

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BODY SLAMの新曲”キットホート(恋しい)”。イサーンの謡歌手シリポンとのコラボ!

タイの大人気バンドで、僕も大好きなBody Slamのニューアルバムが発売されたようだ。 で、そのアルバムから新曲第3弾として、「キットホートคิดฮอด(恋しい)」が出された。 新曲第1弾「クラームคราม(藍色)」第2弾「クワームラックความรัก(愛)」に続くこのキットホートは、ボディースラムと、ルークトゥン・モーラム歌手シリポン・アムパイポーンがコラボをしている。 ルークトゥン・モーラムとは、タイ東北部イサーン地方の謡である。 演歌に近い。 で、その大ベテランのシリポンが参加しているため、話題になっているようだ。 日本で言えば、EXILEが美空ひばりとコラボ、みたいなもんだろうか。 流行るかどうかは別として、僕は嫌いではない。 イサーン大好きだし、シリポンのハスキーボイスも良い。 ただ、シリポンの謡は完全にイサーン語のため、あまり意味がわからんが。 今度、イサーンの人に聞いてみることとしよう。 ちなみに、Body ...

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タイの生命保険CM ~チウおじいさん編~

久しぶりにタイの生命保険CMを取り上げたい。いつも心温まるタイ生命保険のCM。 今回はチウおじいさん編だ。 86歳のチウおじいさん。 おじいさんは、朝起きるとすぐに、水筒と楽器を持って、20キロ以上の道のりを歩く。 毎日、同じ場所へと向かう。 これだけを続けて30年以上が過ぎた。 おじいさんが向かう先。 それは、死別した奥さんのお墓がある丘だ。 かつて、2人はよくこの丘で時を過ごした。 若かりし頃のおじいさんは、奥さんが大好きな音楽を、演奏して聞かせてあげていた。 かつておじいさんは、約束した。 あなたの好きな曲を一生聞かせ続ける、と。 そんな奥さんは、先に死んでしまった。 それでもおじいさんは、長い道のりを毎日歩く。奥さんのお墓の前で、音楽を奏でる。 かつての2人を思いながら… ”あなたは、愛する人を日々思いやること、十分に足りてますか?”としてCMは締めくくられるが、いやはやなんとも心温まるなぁ。 今日もきっとおじいさんは、いつものように素敵な音楽を奥さんのために奏でているだろう。 そんな気がしてならない。 (function(d, ...

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”Thai Photography NOW”写真展のパーティー。 

先日、タイ人の写真家が集まったパーティーに参加した。 「Thai Photography NOW」と題した写真展のオープニングとして開催されたパーティーだ。 写真展は、銀座のニコンサロンなどテーマごとに3箇所のギャラリーで開催され、タイ写真界で活躍する13人の写真家の作品が展示されている。(詳しくは、http://www.psj.or.jp/gekkan/schedule/kikaku2010-2.html) 友人とニコンサロンに到着すると、もうパーティも終盤に差し掛かっていたこともあって、参加者は一様に赤い顔をしていた。 ”チャーンビール”が置かれていて、それを皆飲んでいたわけだ。 ということで、僕らもニンマリしながら、さっそく一本。 うーん。やっぱり美味しい。 また、不思議なもので、パーティーの行われた部屋も、タイで感じるにおいで充満している。 そのため、日本に一時帰国してからそんなに時がたっていないというのに、なんだか無性にタイが懐かしくなった。 タイで過ごす日々が、ものすごい過去のこと、あるいは夢の中のことのように感じた。 この感覚は、日本に一時帰国しているとき、いつも持つ。 ”タイに住む自分”というものの現実味が急速に薄れるのだ。 やはりタイに住んでいることは、自分にとって極めて特別で、ありがたいことなんだろう。タイに魅了される一つの理由かもしれない。 さて、パーティーでは多くの写真家がいたようだが、その中で少し話をしたのは、ガムトーン・パオワッタナースック氏(kamthorn ...

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グアム人の親切性。スチュワーデスさんのラストフライト。

グアムから日本への帰国路にて、2つの心温まるシーンに出くわした。グアムでは、初めてのダイビングや、”ボーっと海眺め”を満喫し、非常に楽しんだわけだが、最後にそんなシーンに出くわしたため、旅はより良い思い出となった。心温まるシーン。一つ目は、グアム人の親切さに触れたことだ。飛行機出発の1時間前、僕はグアム空港にいた。そこで、ふと気づく。日本の免税店で買ったタバコ数カートンを、ホテルの引き出しに忘れたことに。あきらめようかと思ったが、一応ホテルに電話してみる。が、飛行場にある公衆電話すべてが使えない。警備員のおっちゃんに聞いても、「すべて壊れている」という答え。(いまだになぜかは分からない)そこで、レンタカーやホテルの手配などを総合的に請け負う受付係りにいた、ぐっさんばりのお兄さんに聞いてみた。すると彼が親切なこと、親切なこと。事情を解したぐっさんは ...

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グアムのスーパー、タイのトゥクトゥク。

グアムのスーパー。 欧米系のスーパーは、スケールがでかくて、妙に好きだ。 タイのビッグCやカルフール、ロータスなどの外資系のスーパーもそうだが、洗剤がウワーっと陳列されていたり、色とりどりの果物や野菜が並んでいるのを見ると、なぜかテンションがあがる。 すべてがビッグな商品を、ビッグな欧米人が買い込む。 で、ガラガラとショッピングカートを引きながら、駐車場へと向かい、これまたビッグな車に詰め込んで、バカ広い道路を走って家路へと急ぐ。 そんなイメージが、やはりアメリカにはつきまとう。 タイだと、どうだろう。 うーん。交通渋滞がひどいかな。 あとは、トゥクトゥク。トゥクトゥクに大量の荷物を乗せたおばちゃんの姿は、アメリカにはないだろう。 ま、当然か。 それにしても、果物や野菜売り場にぶら下がる秤が、かわいらしかった。 ...

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タイの笑えるCM ~くだらな面白い”CHEERSビール”CM~

ちょっとグアムのことを置いておいて、タイのくだらなくて面白いCMの紹介をしよう。 ”CHEERS”というビールのCMだ。 3つのシーンで構成されているこのCM。 最初のシーンは、忙しい仕事の最中に、明日が休日であることに気づき、皆で歓喜し、抱き合う。 2つ目のシーンは、車を止めるスペースがでたことに、これまた皆で歓喜し、抱き合う。 そして3つ目は、1人分しか入ってないと思われていたカニが、底にもう1人分あったことに気づき、これまた皆で歓喜し、抱き合う。 という、なんともくだらなくて、でも面白いCMだ。 いずれも、"To Every Little Good Thing In Life(生活の中の全ての良きことのために)"というコンセプトのもとで、「CHEERS(乾杯)」と締めくくられる。 このCMのセンスに脱帽だ。 「くだ ...

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チャモロ料理

 グアムの先住民、チャモロ人。 「チャモロ」とは、“高貴”を意味するとか。 チャモロ人の詳らかな歴史はいまだ明らかになっていないようだが、東南アジア系の人々がフィリピン、インドネシアを経由して渡ってきたのではないか、とされているらしい。 そんなチャモロに伝わる伝統料理を、グアム初日に食した。 食した店は、”メスクラ”といって、チャモロ料理を少しおしゃれにアレンジした感じとして有名とか。 概観や内装は確かにおしゃれぇ。 そもそも、チャモロ料理は、スペインやアメリカ、日本、その他東南アジアなどのいろいろな国の影響をうけた料理だそう。 ということで、期待を抱きながらバドワイザーを呑む。 うん。やはり、薄いね。 シンハービールやリオビール、日本のビールのようなコクは感じられなかった。 まぁ、アメリカンだからねぇとして ...