日本の絵馬、タイの象像。 アジサイ咲く鎌倉・長谷寺で思う。




先日、タイの人が奉納した絵馬を見かけた。そこで、僕はある発見をしてしまった。今日はそのことを記しておきたい。



そもそもタイ人による絵馬を見かけた場所は、鎌倉・長谷寺。

境内に咲き誇るアジサイが有名で、すっかり梅雨入りしたこのシーズンにはもってこいの寺だ。

僕は、梅雨が基本的に嫌いだが、タイの雨季とは違った趣を感じさせるのに、アジサイは十分である。


ということで、趣を求めて、鎌倉をめぐったのだが、アジサイの長谷寺は参拝客の多いこと、多いこと。



アトラクション?


そんな感じで長蛇の列。

アジサイ鑑賞のために列をなす。確かにアジサイは綺麗だったけど、うーん。なんかね。


趣とはちょっと違う感じだったかな。


ま、綺麗だったけど。



で、そんな長谷寺で見かけた、タイの人が奉納した絵馬。それを見ていて、ふっと思いついてしまったのだ。タイ版の絵馬ともいえる存在を。


そもそも絵馬というのは、神の乗り物としての馬・神馬を神社に奉納していたことがその発端である。

でも馬を奉納するにしても、その値段は高いし、貰った神社側も世話するのが大変…、ということで、しだいに時代が経つとともに、馬の絵が描かれた絵馬が奉納されるようになったのだ。

つまり、絵馬というのは、神の乗り物を神に奉納する、というところにその原型があるわけだが、では、タイにおいて神が乗るものとは何であろうか?

そう。

無論、象だ。

以前このブログでも紹介した、かなりのご利益が期待できる、エラワン・プームという祠



このエラワンとは、象のことで、プラ・イン(帝釈天)の乗り物である。


とすれば、かつてタイでは、象を奉納していたのだろうか?

そして、今では象の絵が描かれた”絵象”を奉納するか?

なんて思ってみれば、そういえばあるではないか。


”絵象”ではなく、”象像”が。

エラワン・プームの祠には、信者から奉納された、沢山の象の像がいつだって並んでいるのだ。


そうか。国は違えど、考えることは一緒。

「これは、絵馬と”象像”の意外な構造的共通性かも!?」

なんとも、もの凄い発見をしてしまったわけだ。エラワンの象像を絵馬と結びつけた人は、いまだいないだろう。

まぁ、こんな風に思っている僕は、やっぱり単純である。

でも、これからはエラワンの祠に行って象像を見たら、思うし、口にするだろう。

「日本でいう絵馬だな。あれは」と。

独り言なら、許される。


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