ちょっと気候の良い高原のカフェでも行って作業をしようかと、ツマゴマと話した。
ということで、グーグル・マップで山を探す。
ドーイ・チェンダオ山。
標高2200mくらいの、タイで3番目に高い山だ。
Google画像を見る限り、なかなか綺麗である。
「ドーイ・チェンダオ国立公園」とあるので、カフェなんかもきっとあるはず。
眺め豊かな高原で、秋のような風を浴びながら作業しよう。
そう2人で決意して、朝早くから意気揚々と車を走らせた。
チェンマイ市内から1時間ちょっとで、チェンダオの山麓についた。
下から見上げれば荘厳な山。
おおー、となる。
登山道に入った。
乗用車でグングン進む。ドライブウェイをイメージしながら、ワクワクした。
途中、インフォメーション的な場があり、おばちゃんが暇そうにしていた。
国立公園に行くのだからお金でも取られるかと思ったが、何も言われなかった。
進めば進むほど、道幅は狭くなった。
なんだか、ドライブウェイ感が薄れている。
道は、ぐちゃぐちゃになり、車が揺れる。
ふと斜面の反対側を見れば、崖だ。
でも、もう少し行けば道はよくなるはず。
自然の中を縫うドライブウェイになるはず。
もう少し行けば、きっと…
そんな淡い期待を抱きながら、進む。
引くに引けない。
しかし、状況はまったく改善されなかった。
悪化の一途である。
2時間以上、悪路を彷徨った。
タイヤがぬかるみでクルクルと回ってしまって、前に進まなくなることも数回。
車の下は、何度擦ったかわからない。
バンパーのところも、なんかバキッと外れた。
もう2人、泣きそうだった。
いや、もう泣いていた。
先に行くべきか、地獄の道を戻るべきかも、もうわからなかった。
車が全く通らないこの道で、いずれタイのJAF的なものを呼ぶ覚悟をした。
最終的には、もうこれ以上は登れないというところまで来て、頂上まで行くことは断念。
また来た道を引き返すことにした。
帰り道もまた地獄の行程であることはわかっていたが、仕方がなかった。
ヒーヒーとなんとか下山。
行きで見かけたインフォメーションのところについたのは、登り始めてから4時間以上が経っていた。
車を止めて、景色をみつつフーと息をついた。
今になって思えば、行きでおばちゃんが何も言わなかったのは、「お前らその車で行くのか」という唖然さからだったのかもしれない。
できれば、我々を追いかけて、強めに引き止めて欲しかった。
正直いって、こんな恐怖を味わったのは生まれて初めてだった。
ツマゴマはその日の晩は、穴に落ちる夢を見たらしい。
今日は、頑張ってくれた車に感謝を込めて、洗った。
もはや、戦友。
無事に帰れて、本当によかった。ありがとう。
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