生徒不足で、このまま廃校。
そんな学校が、タイの地方にはたくさんあり、ロッブリーでも例外ではない。
ロッブリーのとある小学校では、政府支援のもと、タイ北部ターク県の少数山岳民族=モン族の子供を受け入れて生徒数を増やすことで、廃校を食い止めている。
そこには、廃校をふせぐというためだけではなく、教育環境の整っていないモン族の子供達に教育の機会を与える、という意味も含まれている。
今月末に大学生を連れてこの小学校で活動を行うにあたって、今日、下見に行ってきた。
この学校は、4歳から12歳まで、全生徒数90人あまり。
そのうちの半数以上がモン族の子供である。
子供達の世話は、学校の先生だけではなく、学校横にある寺と役場の人たちも一緒になって行われている。
いわば地域が主体となって、子供達の成長と教育を支援しているのだ。
親元から数百㌔離れたところで、モン族の子供達は共同生活を送っている。
長期休みには山岳部に帰るのだという。
そこへの送り迎えは、主に先生がやっているらしい。
さて、犬眠る狭い階段をのぼってみる。
そして、可愛らしい廊下を歩く。
生徒が外にいるためにがらんとした教室。
普段はおそらく活気あふれているのだろう。
食堂に行くと、小さな子達が座っていた。
「なんで座っているの?」
「歯をみがくの」
少し照れくさそうに答えた。
どうやら、歯をみがくにも、規律正しく列になって行くらしい。
少数民族の子供たちは、幼少時から、共同生活を営み、規律を教わっているのだ。
こんなにも小さなうちから親と離ればなれ。
僕が子供の頃と比べると、まったく別世界であり、子供達の寂しさは僕の想像を絶するであろう。
それでも、子供達は、政府の教育政策の波に翻弄されながら、元気に暮らしている。
子供にとって何がいいって、そりゃあ、一番いいのは親元で暮らして、教育を受けることに違いない。
しかし、政府の教育のインフラはまだまだ整っていないのがタイの現状なのである。
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