0 comments

タイの反政府デモとは無関係なロッブリーの穏やかさと、僕の父母。

今タイは、反政府デモが活発化し、混乱している。 でも、こちらロッブリーは、特に大きな影響を受けてはいない。 いつもの平和な景色。 ”とりあえず僕は安全です” ということを伝えるべく、パソコンをひらいた次第である。  ところで、今僕がタイに住んでいて、大変重宝しているのが、iPhoneやiPadなどのMac製品についているFaceTimeだ。 Skypeみたいなもんで、要はネット回線をつかって電話をするのがFaceTime。  これによって、日本とタイの距離は一気に縮まり、いつでもどこでも繋がる環境が整えられている。  無論、電話代はかからない。いまや、高い国際電話をかける必要性は全くなくなったのだ。  ということで、僕は、特に用がなくても日本の親やガールに連絡することが多い。  先日も。  プルルル・プルルル…  「いったい、今日はなんの用だか…」  そうつぶやく、父の声が丸聞こえ。  どうやら、FaceTimeがすでに接続されていることに、気づいてないらしい。  「いや、まぁ、とくに用事はないけどね」 間髪いれず、僕は言った。 電話の向こうで笑う、父と母。 「はっはっは。いやさ〜。FaceTimeというのは無料だし便利。でもその反面、いつでもつながるから、ありがたみというか、なんというか。そういうのに欠けるよなぁ。ま、ということで、用がないなら切るぞ。これから映画をみるんだ」  そのセリフを裏打ちするかのように、電話の奥では、母親が「コレ見たっけ?」なんて聞いている。  この瞬間は、完全にわが子より映画である。 日本の日常そのままを、ロッブリーで味わえるのだ。 異国にいることを、まったく特別なこととしない状態に変える現在の科学技術。 日本とタイは実際には遠く離れているものの、ネットは、ロッブリーに居ながらにして日本のありふれた日常に僕をおいてくれる。 その恩恵は、はかりしれないものがある。  でも、”遠く離れた地からおなじ月を眺めて…”なんていう儚きロマンチックさは、どんどん薄らいでいってるのである。 ちなみに、親のこの”感じ”は、わりかしドライなガールにもあてはまっている。 「今、ドラマを見てるところだから」とか「あ、ごはんが炊けたから」と言ってはFaceTimeを切断されるロッブリー在住の男(34)の態。 いやあ、ロッブリーは、実に平和だ。 <関連記事> ・夜空に舞う、コムローイ(天灯)。ロッブリーの一家団欒。 ・ロッブリー、優しい揚げ豆腐。 ・夕方5時からの、ロッブリー風情。 ・タイ・ロッブリーのプール。日々、分刻みで行動す。 ・車窓から見たアユタヤー付近の洪水。その大変さを少しだが、でもモロに実感する。   ...