「ちょっと行きたいところがあるんだが…。リョウタ、ワットナムプ(ナムプ寺)は行ったことあるか?」
「ワットナムプって、エイズホスピスの?」
「そう。ここからすごく近いんだぞ」
ニウェート先生は言った。
中国語の先生の送別会に向う途中、すでに車中でドリンクを呑みつつあった僕ら。
なんでも思い立ったらとりあえず行く、というニウェート氏のいつもの行動がはじまった。
世界的に有名なワットナムプ。
エイズ患者たちの心と体のケアを行っている寺だ。
市内から数キロでのどかな田園地帯へと入り、そして意外にもあっさり寺に到着した。
ニウェート氏の言う通り、本当に近い。
僕の住むロッブリーは、本当にいろいろある。
なかなか懐が深いのだ。
さて、寺に着いたころには、あたりはすでに暗くなりつつあった。
見学できるか不安である。
寺をみれば明らかにゲートは閉まっている。
でも、そこはやたらと顔の広いニウェート氏。
寺の警備員と気さくに挨拶をかわす。
顔パスムード、満載だ。
しかし、あっさりと「終了した」と断られる。
ということで、その日は見学を断念。
僕らはとりあえず、寺の前に雄大にひろがる田園風景を前にして、一服することにした。
「いやぁ、なんとも気持ちがいい景色だ。ある意味、青春だな」
「じゃあ、ちょいと白黒でムードを…」
ちょっと格好つけてみる30代半ばの男2人。
目の前の景色を堪能しつつ、夕方の心地いい風にふかれる。
もうすぐ、日が沈む。
たしかに、気持ちがいい。
とはいえ、こうしてノスタルジックなムードに浸ってはみたものの、元来そんなガラじゃない2人。
「さあ、行こう。みんなが待っている」
5分とゆっくりしていられず、すぐに車に乗り込む。
で、結局はこんなパーティーの色彩にいちばん馴染んでしまうのである。
白黒ムードのクールな大人には、まだ遠い。
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こんにちわナーンです。
返信削除あははは、今日の記事もいい感じです。
風景の中にたたずむタイ人の顔のとこが面白かったです。
元来そんな柄じゃないとか(^-^)
飲んで歌って踊っているのは、いかにもタイ人らしいですね。
ロッブリーも長居すれば、奥深そうで面白うそうだ。
町ってそうなんですよね、じっくり見てみると、どんな町でも味がある。
タイ人は本当にカラオケが好きですね。
返信削除そして、みな踊る。パワフルです。笑
ロッブリーはなかなかいいところだと思います。
まだ住みはじめて5ヶ月目で知らないことだらけですが…(^-^)