バナナの葉で作った灯篭を川に流すことで、川の精霊を祀り、水の恵みに対する感謝と、祈りをささげる。
「子供のころ、ロイクラトンやった?」
以前、同世代のイサーンの友人に聞いてみたことがある。
「やったなぁ。クラトン(灯篭)を家族皆で作ってさ。でも、綺麗に作れなかった記憶があるよ。」
「イサーンでロイクラトンをやるようになったのって、いつ頃かなぁ?」
「???ずっと昔だろ。そりゃあ」
「いや、ロイクラトンはもともとタイ中央部の慣習だよ。今は国民行事化しているから、イサーンでもやってるけどさ」
「そうかぁ、そういわれてみれば、6歳くらいに初めてやったような気がするから、その頃からイサーンでも始まったんじゃないか?」
「・・・・それは自分の記憶の始点であって、ロイクラトンがイサーンで始まった時じゃないだろうな」
「ハハハッ、ハハハッ」
なぜ爆笑かは不明だ。
「ロイクラトンがイサーンで行われるようになったのは、いつ頃だと思います?」
質問の矛先を友人のおふくろさんに切り替える。
「ロイクラトン?・・・そうねぇ。私が5~6歳くらいからやっている気がするなぁ。その頃じゃないの?」
親子である。
ここまできたら、「もしや?」と思い、友人の祖母に聞いてみる。お歳は82歳。
「そうねぇ。私が6歳くらいのときにやった記憶がするね。今みたいに大きな行列が出たり、式をやったりといったことはなかったけど。バナナの葉でクラトンを作って沼に流したよ」
やっぱり親子である。
だが、イサーンで始まった時が確定できない。こうなれば、曾婆さんに聞いてみたいが、存命ではないようだ。
残念である。
分かったことは、少なくとも75年ほど前には、ロイクラトンをイサーンの人は認識し、行っていたということ。
そして、親子は似る、ということに尽きる。
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