階段を上って突き当たりの部屋に、イサーンから出稼ぎにきている夫婦は住んでいる。
歳は、40歳に手が届くか、といったところだろうか。
家賃は、月1000バーツ(3000円)ほど。
4畳半くらいの広さで、小さな窓はあるが、トイレ・シャワーはない。
部屋の中には、テレビと食器棚、たたまれた布団だけが置かれている。
その布団に寄りかかりながら、旦那さんはムエタイのテレビ放映を見つめ、時折「オーイ!」などと声援を送る。
奥さんは、水や食べ物を用意する。
僕や友人たちは、奥さんと共に、イサーン料理をカーオ・ニアオ(もち米)でつまみつつ、しばし世間話。
旦那さんも、ムエタイを見つつ、会話に加わる。
ゆったりとした時間が、薄暗い4畳半の部屋に流れる。
笑いは、絶えない。
旦那さんは車の整備士で、奥さんは洋裁の仕事に従事している。
決して稼ぎのいい仕事とはいえない。
そして、稼ぎのほとんどは、イサーンに残してきた子供たちに送金される。
教育費を捻出するために、バンコクに出稼ぎに来た2人。
彼らの生活は、裕福とはいえない。
でも彼らは、底抜けに明るく、そして人に優しい。
帰り際、奥さんが、三輪車に乗った近所の子供の背中を押して、遊んであげていた。
イサーンに住んでいた頃、我が子とあんな風に遊んでいたのかもしれない。
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