陰暦11月の満月の夜、メコンに棲む竜神が”火の玉”を吐く。
今日が、実は”その日”だ。
”バンファイ・パヤナーク(竜の火の玉)”と呼ばれる火の玉が打ちあがるのは、タイーラオスの国境を流れるメコン川で、特にノーンカイ県付近が有名である。
陰暦11月の満月の日は、安居を終えるオークパンサー(出安居)の日にあたり、なぜかその日の夜にだけ、メコンの水面から謎の火の玉が、飛び出すのだ。
ポンポンポン!
火の玉は上空100~150mまで打ちあがり、観客を興奮させる。
して、この火の玉。
打ちあがる理由はいまだ不明だ。
単に花火が火の玉に見える、ラオス側の兵隊が鉄砲を撃っている、などといった人為的な理由を挙げる者もあれば、メコンの川底で発生したガスが、満月の引力との関係で水面に浮かんで、地上に打ちあがるという自然現象を理由としてあげる者もいる。
現時点では、自然現象の説が有力だが、詳しいメカニズムは不明。また、距離の長いメコン川のなかで何故イサーン沿いのメコン川でしか見られないのか、といった疑問も残る。
とまぁ、こうして科学的な根拠は不明なままなのだが、しかし地元のタイやラオスの人々は信じている。
”メコン川に棲む竜が、火の玉を吐いている” と。
映像の老人たちは、子供の頃から火の玉が飛んでいたことを証言し、その神秘性を強調している。
多くの人々が、メコンの神秘を一目見ようと現地に訪れ、竜神を祀る。
映像を見ていると、火の玉が水面から飛び出す”本当の理由”なんて不明なままのほうがいいような気がする。
竜神が火の玉を吐いていると信じているほうが、よほどロマンにあふれ、魅力的ではないか。
これを記している17時45分現在、おそらく多くの人々がメコン川沿いに座って、竜神が火の玉を吐くのを待っているはずである。去年は50発ほど確認できたらしいが、今年はいかほどであろう。
現地に行けない僕は、「そろそろ、テレビ中継も入るはずだ」などと思っているところである。
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こんにちは匿名です。台風も過ぎ、体調も回復したのに帰国。香港空港で出発待っています。数個前のプログにコメントします。半世紀以上前のバンコクについての記事です。十年以上前に日本からバンコクに向かう飛行機で日本人のおじいさんと隣合わせに。話をしたら、おじいさんは第二次世界大戦中に工作員として数年間バンコクに滞在してたと。それ以来五十年以上ぶりに奥さんとバンコクに観光旅行に行く所。当時のヤワラーの様子など興味深い話をたくさん聴かせてもらいました。その際、当時公開されていた映画[クーカム]トンチャイ主演版に当時の実写映像がたくさん使われていますよ、と教えてあげたらきちんとメモしていました。その時の事を思い出しました。観ましたか?来月は映画シンレックレックのDVDが発売されそうで楽しみです。ボディスラムのコンサート諦めていません。長々とすみません。
返信削除とても、興味深いお話ですね。
返信削除50年ぶりのバンコク。
そのおじいさんには、どのように映ったのでしょうか。
とても、ドラマチックです。
トンチャイ主演の『クーガム』。
僕は観たことないのですが、当時の映像が沢山使われているとなると、一度観てみたいですね。
というか、『クーガム』は誰の主演であっても一度観てみなくては、と思います。タイであれだけ人気の話ですからね。
よく「コボリ、コボリ」なんて耳にしたものです。w
匿名Iさん。興味深いお話。ありがとうございました。
追伸 ボディスラムのコンサート、諦めてないんですね。w 調整がうまくいって、行けることを祈ってます!