激辛な南タイ料理と、ナン・タルン(影絵芝居)
店先に並ぶ美味しそうな食事を目の当たりにして、昼にぶらりと入ってみた。
そこは、南タイ料理の店だった。南タイの料理は、タイの他地域の料理に比べて辛い。
写真のように様々ある料理の中から、2~3品くらいを選んで、ご飯にぶっかけて食すのだが、選んだ1つが激辛で、驚かされた。
僕のまわりには、食事を残すのは逃げることと言うような友達が多いため、僕も残すことを好まないが、さすがにこの激辛料理は食すことができなかった。友達に言わせれば、逃げたわけだ。
ところで、南タイには、”ナン・タルンหนังตะลุง”という影絵芝居がある。(影絵芝居自体は、タイだけでなく、東南アジアの各地で見られ、それはインドに起源を求めることができるという。)
タイに伝わっている影絵芝居は、クメール系とジャワ系のものの2つで、南タイに伝わっているのは、ジャワ系である。
もともとジャワの王国で発達し、それが南タイのマレー系イスラム教徒の間に広がった。そして現在も、南タイの村落では、重要な伝統行事として継承され、多くの人びとに親しまれているのだという。
ということで、店内にはナン・タルンの人形や舞台が飾られていた。
なかなか珍しいので、写真をたくさん撮っていたら、店の人に少し不審に思われたようだ。気まずくなったので、早々に店を後にした。
舌がまだ、痛かった。
参考:スリヤーサムットクップ、パタナー・キティアーサー 高橋美和訳「東北タイの影絵芝居」(小野澤正喜編『アジア読本タイ』河出書房新社・1994年)
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