20年以上もたったのか。


年末、高校の同級生と会った。


母校のすぐ近くにあった善福寺公園(学校は移転し、かつての校舎はマンションに変わってしまった)。

そこで、自転車で待ち合わせ、合流した。

「おう」

3年ぶりとは思えないほど素中の素で挨拶を交わし、そのまま自転車をこいて、西荻のパン屋へ向かった。


いくつかのパンとコーヒーを買って公園に戻り、池のほとりで食べた。

あーだこーだとしゃべって、寒くなってきたら歩く。

疲れたら一休みして、また体が冷えたら歩く…


気がつけば5時間近くたち、日は暮れかかろうとしていた。

日が落ちる前にと、自転車を走らせた。

「不思議なもんだ」

友人は別れ際、そうつぶやいた。


「じゃ、また」

学生時代みたいに別れた。


かつての通学路。

中学・高校時代は、毎日、片道40分このあたりをこいでいた。

12月夕暮れの道の景色は、なんだかあまり変わっていないようにも感じた。

でも、どうやら僕も友達も、あの頃から20年以上も年を取り、生活も変わったようだ。

「不思議なもんだ」

確かにそんな気がしてきた。


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