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シリントーン王女と「ゲーテ先生」

本日4月2日、タイ国王の次女シリントーン王女が60歳を迎えられた。 気さくなお人柄で国民から愛される王女は、歴史や文化にも興味をもち、様々な所へ視察に行かれる。  僕も、何度かそのお姿を見たことがあるほど、各地へご訪問されているのだ。 タイの人びとからの人気は高い。 そんな王女が還暦を迎えられるとあって、今日は紫の服を着用した人が多い。 というのも、タイは生まれた曜日によって、自身のカラーが決まる。 たとえば僕は水曜日ということで、カラーは緑となる。 で、王女はというと、土曜日のお生まれということで、紫なのである。 大学の職員も紫づくしだし、僕もご多分にもれず紫のYシャツをきている。 しかし、これがどうもサイズがでかい。 「先生、二日前より太った?」 学生に言われてしまった。 さすがに二日では、太りはしないはずだ。 ま、それはさておき、昨日、ゲーテ先生の家にてお食事をご馳走になっていた時である。 今日の王女の誕生日の話になったとき、先生は、古い写真を引っ張り出してきた。 見ると、今よりだいぶスマートな若き日の先生と、シリントーン王女のお姿である。 しかも、お二人の写真は、ロッブリーの遺跡だけでなく、ゲーテ先生のご自宅で撮影されたものもある。 「あれ?王女は先生のお宅にきたことがあるのですか?」 「そうだね。もう20年以上前な。気さくないい方だよ」 「へえ。あっ、先生、明日バンコクで用事があるって、まさか王女の誕生日パーティーとか…」 「ははは、ちがう、ちがうよ…」 そんな話をしながら、王女も来たという由緒ある家で、美空ひばりを聞きながら呑んだ。 かつて僕は、「日本の歌姫」として美空ひばりを先生に紹介したことがあった。 先生は「神の歌声だ」と絶賛して気に入り、それからというもの、よくこうして美空を聞きながら、酒を呑むのである。 ロッブリーに居ながらにして、日本の年末のムードが漂う。 (function(d, ...