「ねえ、ねえ。宗教はなに?」
「日本で宗教的に敬われる動物はなに?え、象?ライオン?犬?…ねえねえ」
「ねえ。日本で龍は見られるの?どんな形?」
「ねえ。ところで、このカメラいくら?ちょっと撮らせて。どうやって撮るの?」
質問攻めしてくる、小坊主。
なかなか立派な体格で、あどけない笑顔の奥に、どことなく風格めいたものを感じさせる。
で、これがまた、小生意気。
何か言うたびに、憎まれ口をたたき、そのつど後ろにいた先輩僧侶にパーンと頭をはたかれている。
それでも、ニヤニヤと笑う。
「僧侶になってどれくらいたつの?」
僕は聞いた。
「なったばっかり。で、しかもこいつは今日で終わり」
そう先輩坊主が代わりに答えて、なぜかまた小坊主の頭をパーンとはたいた。
小坊主は、またニヤニヤしている。
そして、僕のカメラを物珍しそうにかまえ、何枚も写真を撮っている。
これは、お寺での学校行事としての仏教儀礼を行うために、学生よりも一足早く車で寺についたときの一幕である。
学生が到着するまでの1時間ほど、たまたま寺での葬式に参列していたおばちゃんから、いろいろと話を聞こうとしているのに、何度も割って入ってくる小坊主。
けっきょく小坊主に邪魔をされ、10年前にキリスト教に改宗したおばちゃんの詳しい経緯を聞くことができなかった。
でも、写真はなかなか上手で、話の途中でなぜか突然サングラスをかけはじめたおばちゃんのトップガン的ムードをうまいこと撮っていて、あとで妙に驚いた。
にくめない小坊主だ。
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やんちゃそうな小坊主さん。
返信削除いわくあり気なサングラスのおばちゃんも気になるところ。(笑)
そういえば昨日日本のニュースで36億円だかのプライベートジェットで
移動してたタイのお坊さんが逮捕されたというのを見たなぁ。
タイでも生臭坊主というのは居るんですね。
そうなんですよね。
返信削除真面目に修行されている僧侶がほとんどですが、なかには生臭坊主もいるんですよね。そのプライベートジェットを乗り回してた僧侶はタイ人から「偽物!」と言われてましたよ。w
ちなみにこの小坊主も本物かどうか…笑 でも、憎めない小坊主でした。