先日、海を一望できる露天風呂に浸かった。(日本) いなせに浴衣を着込み、タオル片手に屋上の露天風呂へ。 すると、まだ誰もいない。 どうしても海と夕日をバックにした風呂を写真におさめたくなって、部屋に戻る。 携帯を持って、急ぎまた風呂へ向かう。 着くやいなや、さらりと浴衣を脱ぎ捨てた。 一人中年の男が、雄大な海を前に、裸で景色を撮る。 もし誰かが不意に入ってきたら流石に恥ずかしいと思い、自撮りは控えた。 というより、そもそも写真撮影自体、よろしくないような気もする。 冬の風はあまりに冷たく、海は寒々しい。 船がポンポンと走っている。 漁だろうか。 「うい〜」と、風呂に浸かる。 やはり冬の風呂は格別。しかも海の上。 大空を眺めた。 海ワシかトビが優雅に飛んでいる。 元来、僕は高所から下を眺める以上に、高所からより高い地点を見あげる方が怖い。 「鳥は自由だなぁ」とかではなく、「怖い」が先立つわけだ。 すっと視線を風呂の水面に移した。 午前中の結婚式を思い起こす。 親族だけの底抜けに明るい式。 あたたかかった。 これまで、たくさんの迷惑をかけてきた。 これからの決意が嫌が応にも高まる。 「日々感謝の気持ちを忘れず、精進しよう」 豪快に風呂から飛び出した。 海辺で釣りをしている人々から、風呂が見えているんじゃないかと気になった。 <関連記事> ・いい教え子に恵まれたもんだ ・ずっと心に… ・文学史、どんどんマニアックになる学生 ・新撰組隊士からスサノオの神へ。チェンマイ大の日本祭。 ・第30回チェンマイ大学日本祭と、わたくしスサノオ。 ...