ソンクラーン(水掛け祭)。昔と今は違うのか?



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いやはや最近は、タイ関連のブログやFacebook上で、タイ正月ソンクラーンの話題が多かった。


でも、最近タイでよく聞くのは「近頃じゃ、すっかり若い連中の単なる水掛け祭りに変わってしまった」なんてというような論調。要は祭り本来の目的が失われて、ばか騒ぎをして遊ぶことがメインになってきたってことだろう。昔はもっと厳粛な正月だったのに…みたいな。


でも、そういう過去を美化するような論調は本当に正しいのか?



確かに、ソンクラーンは本来、タイ正月の日に仏像や仏塔、および家族の年長者の手に水をかけて清める儀礼だ。






でも、乱痴気騒ぎ的な水遊びも、それと共に行われてきた。

タイの柳田国男といえるアヌマン・ラーチャトンは、50年以上昔のソンクラーンの儀礼と、水遊びの”壮絶さ”を書き残している。(アヌマンは18世紀後半のソンクラーンに関する文献にもふれたりしてる)

彼によると、ソンクラーンの時は青年達と娘達のグループに分かれて、そりゃあ激しい水掛け合戦が行われたようだ。

この日ばかりは、日々の抑圧から解放された喜びなのか、娘達は張り切って遊んだという。

たとえば運悪く女性グループに捕まった青年なんか、体の自由を奪われて、顔に泥を塗られて罵られ、服もズタズタに切り裂かれるなんてこともあったそうだ。

しまいには、とてもアヌマン自身も本では記せないような行為も行われた、と娘の口から証言されているというから驚きだ。いったいどんなことがあったのか。まあ、性的な内容なんだろう。



なぜなら遊びと性が密接に関わる無礼講はよくみられることだ。

たとえばかつて、インドネシアフローレス島でも一年に一回、野山で青年と娘が水を掛け合う対決をする。そこでは歌がうたわれ、フリーセックスも許されたらしい。(オランダの占領によって廃止させられた)


また、水遊びこそしないが、男女分かれて性が解放される遊びがあったのは日本も一緒だ。「歌垣」である。この風俗については、『万葉集』なんかに出てくるが、これによると、筑波山の麓で年に一回、男女が掛け合い歌をうたう。で、「野遊び」という遊びが行われ、これまたフリーセックスだったらしい。

いつの間にか話題がエロスの方にいってしまい恐縮だが、要は遊びというのは人類普遍の営みで、そこには根本的に乱痴気騒ぎが存在し、時代や地域によっては性も解放されていたっていうわけだ。



だから、今のソンクラーン。





そりゃあ、眉をしかめるような騒ぎっぷりを、異国人も交えて展開してるかもしれない。

でも、ず〜っと昔の人から見たら、「確かに酒飲んでばか騒ぎして遊んでいるが、セックスのオープン性に関してはずいぶんと鳴りを潜めちまったな〜」なんて言うのかもしれない。

(うん?実は今もオープンに展開中?でも、ま、時代的には、とりあえずはおとなしくしておかないと、ソンクラーンに乗じて女性の胸を触りカオサン通りに晒された青年↓みたいになったり、中国タイ族の今年の水掛け祭りで発生したような事件になっちゃうしね)




要は祭りの中の遊び的乱痴気騒ぎというのは、”ここまではやってもいいライン”が時代や地域によって違うけど、根本的な部分は一緒。だから、昔は良くて今はどうも…、みたいな論調はあまり意味がないというか、幻想のようなもんなわけだ。


遠い未来、たとえば何らかの技術で言葉も話せるようになった動物が共に水遊びに興じたとしたら、こんなソンクラーンが展開されるのかもしれない。



そして言う。

「昔はあくまでも人間だけで騒いでた祭りだったのに、今じゃ、ワケの分からんクマがたくさんいてめちゃくちゃだよ。昔は良かった…」って。



うん…。自分でも恐ろしいほど、なんともよく分からない終わり方をしてしまった。

それほどまでに、Tedの写真を埋め込めるアプリを使ってみたかったのだ。




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