初体験
「ケツが温かくなったよ。初めての経験だ」
隣の席に座っていたとある男が、ニヤニヤしながら彼の友人に話していている。
バンコク・アソークに去年オープンしたばかりのTerminal 21の食堂での一場面だ。
Terminal 21に関してはまた別の機会に話をもうけるとして、今回は彼を驚かせたモノについて書いておきたい。
それはウォシュレットだ。
タイには日本のようなウォシュレットは無い。
日本人の間でもわりかし有名な(?)簡易のタイ式のはある。
僕もタイではお世話になりっぱなしの代物だ。
激しい水圧で汚れを吹き飛ばしてくれる。
で、旧式のトイレとなるとこんなの。
いったいどうやるんだ?と戸惑わせるような風体。
簡単に言えば、用を済ませた後に隣の桶から水を自分で汲んで流す、わけである。
達人になれば、桶の水で尻を洗うだろう。
どうしても紙がなければ僕もそれをせねばならないだろうが、幸いまだその場面に出くわしていない。
というか、このトイレ。
ペーパーまでの距離感。
壁に貼られた絵。
言いたいことはいっぱいある。
でもそれは今回の趣旨ではないのでよそう。
つまりのところ言いたいのは、タイには日本のようなボタン式でどうこうといったウォシュレットは無いってことなのである。
「温かいお湯がケツを直撃するんだ。とても変な感じだ」
隣の男は熱く語っている。
確かにタイ式のジェットウォシュレット風だと温かい水は出ないだろうから、極めて初の体験なのだろう。
でも、なんか妙に男はニヤついていて、ちと怖い。
しかも、どうやら別に大きい方をしたくなかったがわざわざ試したらしく、熱心だ。
「使い方わかるもんかい?」
「ああ簡単、簡単」
得意げに語る男。
しかもニヤついて。
気になってちらちらと見ていたら、目が合った。
ウォシュレットの初の感覚に味を占めて、違う方向に彼が向かっているかもしれないので、さっと目を背けた。
まぁ、いらぬ心配だろうが。
で、食事を済ませると、特に便意はなかったが一応トイレへ。
おお、非常に清潔。ウォシュレットつき。
便座に座す。
ふと、顔を上げて合点がいった。
ドアーにはきちんとやり方が書かれた紙が貼ってある。
けっこう細かい。
きっと彼はこの説明書きを読んだはずだ。
で、ボタンを押して、生まれてはじめての温水の刺激を受けて・・・
なんだか、とても微笑ましい。
ポチリとクリックお願いします!
おー、ウォシュレットですかー。
返信削除そういえばタイに旅行中は一度も見なかったなー。
最初は自分で水を汲んで流す旧式のトイレにめちゃ驚いたけど
かなり田舎のトイレに入っても日本の和式トイレにたまにある
汚れたトイレを見なかったのは後になって感心したものです。
手で汲んで流すって理に適ってるなって。
違う方向へ行きそうな彼、ウォシュレット楽しんで下さい(笑)。
phimaiさん。
返信削除返事遅れてすみません。
確かに手で汲んで流すのは理にかなってますよね。
ただ、水があまりに汚く見えるトイレだと桶に触るのも嫌、って状況も多々ですけど。笑
いずれにせよ、タイも変わっていってますね〜。そのスピードはめまぐるしいと思います。