歴史語りの芸能民、気分。ナーラーイ祭り解説。




「いいか、舞台ではな、原稿なんてもんは読んじゃあ、いけねえんだ」

寅さんばりの口調で、俺の背中を見とけ的に、一緒に来ていた生徒にそう言いはなった。





15日のナーラーイ王祭り開会にて、日本語解説をつとめたときのことである。

祭りのパレード前に、ロッブリーのこと、お祭りのこと、遺跡のことなど、タイ語・英語・中国語の先生と代わる代わる説明したのだ。

とはいっても、観客に日本人はいなかったと思われ、もらった原稿もそこそこに、僕はかなり自分でアレンジした解説を実施したのである。


とまあ、こう書くと、なかなか威勢がいい態のようだが、観光客はほとんどがタイ人。

みな、ポカーンとしていたことは言うまでもない。


それにしても、パレードがなかなか始まらない。

しまいには、人文・社会の学部長に

「リョウタ。なんでもいいから話しなさい」

と。


なんでもいいって…

ま、いいか。

専門が歴史学なので、適当に話はできなくもない。

アユタヤ時代について、日本の江戸時代とからめて小話を。

気分はすっかり、歴史語りの芸能民だ。



「もう、いいよ」

気持ちよくなっていると、先生に言われた。

どうやら、パレードが動き出したのだ。


開会の模様を映すべくテレビクルーが来ていたので、「もしかしたらインタビュー」…

そんな期待をいだいたミーハーな僕だったが、その気配はまったくなかった。

残念だ。


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3 件のコメント:

  1. タイの衣装良いですねー。インタビューされなかったのは残念ですが(笑)。
    それにしてもバンコク周辺の状況は関係なくいつも通りお祭りするんですね。

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  2. そうなんです。お祭りさわぎです。1週間以上、アユタヤー時代の衣装をきている人であふれてますよ。
    おもしろい、街です。

    ところで、先日のご質問の件です。

    ニウェート先生によると、まず、เคารพนับถือというように、同じ意味の言葉が続くと、1つの単語で表現するよりも、より強い意味になるとのことです。

    たとえば、年配者をเคารพするというのは、広い意味で敬うとか、尊敬するという意味だと思います。でも、その年配者の方をより深く知って、とても尊敬し信奉したとします。そのときにはนับถือをつけて、เคารพนับถือとするのがいいのだそうです。

    逆はできないそうです。

    他の、2単語つづける言葉は、僕が酔っていて思いつかなかったので、聞いてません。笑 すみません。
    今度思いついたら聞いてみますね!

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  3. 二ウェート先生に聞いていただきありがとうございます!
    私が悩んでいたのはせっかくเคารพ、นับถือというそれぞれの単語の意味を知っていても
    นับถือเคารพとは言わない(逆はできない)ということも覚えなければならないので
    何か規則性でもあれば覚え易いのになぁと思ったんです。
    こういう同じ意味の言葉を続けていうときがいっぱい出てくるのでややこしいなぁと
    ものぐさな私は思ってしまい・・(笑)。道のりはまだまだ遠そうです。

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